UVコートのメリット

 ニスコートのなかで紫外線硬化する素材で行うものをUVコートといいます。UVコートは可視光線下(人間が見ることのできる光)では乾燥しませんが、紫外線を照射すると、数秒のうちに乾燥します。乾燥に熱エネルギーが不要で、しかも乾燥時間が大幅に短縮されるため、生産性が高くて省エネルギーです。また、UVコートの原材料はほぼ100%が樹脂です。他のコーティング方法と違い、有機溶剤を使用しないので環境問題にも適合しています。

  1. 1. 対摩擦性・耐薬品性・耐溶剤性
    • UV硬化塗料では、表面が三次元の網状構造をしているため、極めて強靱な皮膜となります。その結果、耐摩擦性が強くなっています。紙器の場合、輸送中に互いに擦れ合って擦り傷が発生するのを防止する効果があります。 同様の理由で、耐薬品性・耐溶剤性も抜群に向上することになります。
  1. 2. 透明性
    • 印刷インキが持つ色合いを損なうことがないためデザイン及び表示等の訴求力が落ちることはありません。
  1. 3. 光沢性
    • 一般のニスに比べて非常に低粘度のニスを使用するため、表面が平滑になり、プレスコートと同様の光沢があります。
  1. 4. 経時変化
    • UVコートは従来のプレスコートや油性ニスに比べて黄色に変化することなどの経時変化に対する耐性に優れています。
  1. 5. 経済性
    • UVコートに使用される塗料は一部の例外を除いて無溶剤が原則です。このことは大気汚染の防止に役立っています。またビニール樹脂やフィルムをラミネートする表面加工と違って、UVニスでコートされた製品は古紙として再利用できる点も環境にやさしいと言えます。
  1. 6. 環境にやさしい
    • UVコートに使用される塗料は一部の例外を除いて無溶剤が原則です。このことは大気汚染の防止に役立っています。またビニール樹脂やフィルムをラミネートする表面加工と違って、UVニスでコートされた製品は古紙として再利用できる点も環境にやさしいと言えます。


コーティング効果比較

環境適性

 近年の環境問題への取り組みから、印刷物に対する評価も厳しくなってきています。
政府のグリーン購入法・調達基準においても「配慮項目」として以下の記述があります。

1. 表紙の表面加工等への有害物質の発生原因となる物質の使用を抑制していること
2. 古紙再生の阻害要因となる物質の使用を抑制していること

 また環境への負荷が少ない製品やサービスの優先的購入を進める消費者・企業・行政の自主的な全国ネットワーク・グリーン購入ネットワークのガイドラインには「オフセット印刷サービス」発注ガイドラインという下記の記述があり、紙の廃棄の安全性やリサイクルの妨げにならないよう工夫すべき旨が設けられております。とりわけ寿命が短い印刷物に対しての印刷用材への配慮・再考を求めています。

3. 表面加工
 a) 表面加工(フィルム貼り、ニス引き)の必要性の有無を考慮すること
 b) 表面加工する場合、石油系溶剤を含まない接着剤やニスを使うこと

 従来の表面加工であるビニール引き、プレスコート塗料、ラミネートの接着剤は大量の有機溶剤を含んでおり、大気汚染の原因になります。またこれらの加工が施された印刷物はリサイクルに適さず、加工部分を剥離することが求められます。

 そうしたことから、水性ニスやUVニスのインラインニスコーティングに期待が集まっています。中でも、UVコートの塗料は無溶剤型の塗料で、大気汚染の心配少なく、また加工部分もふくめてリサイクル可能で享受できるメリットも大きいことから注目が高まっています。


どんな用途に使えるか

 印刷後の表面加工については、コスト的な検討とお客様のニーズにより異なってきますが、通常、耐熱性や耐摩擦性を重視する場合に水性ニス・UVニスはその特性を発揮すると言えます。玩具や高級菓子箱といった紙器関係、ブックカバー、包装紙、ショッピングバッグのような製品に比較的多く採用されているようです。